2018年11月18日日曜日

スゴいお年寄りたち

施設に入ったり、デイサービスを利用する方たちの過去の話を聞くと、本当に感心、尊敬する方たちが沢山いらっしゃいます。

東京でブティックをオープンさせて、結構な売り上げを上げていたおばあちゃん。
美空ひばりのバックバンドをやっていたおじいちゃん、
仙台の街で米兵をけちらしていた、やんちゃなおばあちゃん、
〇ヘクタールの農場を営んでいたおばあちゃん、
社長さん、
校長先生・・・
そういう方たちが過去の話をすると、聞き入ってしまいます。


その中で、戦争時、小柄で病弱ながらも、かなりの努力をして階級がアップしたおじいちゃんがいらっしゃいました。小さい村の皆から日本国旗に寄せ書きされて、盛大に送り出された模様です。そういう写真を盛り込んだ自叙伝を自費出版するという、文才もある方です。
ある日、安倍政権下、安保法案成立というニュースが飛び込んできました。一人息子がいる私は、とてもお国のために息子を差し出すことはできないなと思いました。一緒に山に籠ろうかとも思いました。
その話をそのおじいちゃんにしてみました。
そうしたら、大反対されました。国に行けと言われたら、戦争に行くべきだと。学校では先生に、会社では社長に、日本に住んでいれば国の言うことを聞くべきだそうなんです。

まぁ、それはそうなんですが、なんだか複雑な心境になりました。


2018年11月11日日曜日

流行りの歌について

デイに勤めているとき、毎日レクで歌を歌っていました。「雨降りお月さん」「青い山脈」「高校三年生」・・・
色々な歌謡曲、童謡を歌いました。
私が居たところは、1日10人程のデイと、1日40人のデイですが、年齢層は様々です。だから、その時代に合わない利用者様も見えて、不満が募ってくることも度々(笑)。
こんなのばっかりヤダ。もっとシャレたやつないの?と。そうしてスタッフは、暇を見つけてはご希望の歌手の歌を探し、歌本に新たに挿入。人数いるから結構大変なんですよね💦。
そういうのを見て私は思うのです。私がデイに入るころ、どの年代も共通で歌えるのが安室奈美恵さん。これは鉄板だと思います。プラス、懐かしの歌としてマッチ、トシちゃん、たのきんの歌をチョイス。するとちょっと若い層から不満が出る。もっとシャレたのないの?と、そしてスタッフは暇を見つけてAKBやももクロを入れてみる。すると、高齢層から不満が出る。そんなの知らね~と。(笑)
きゃんにゅせ~れぶれ~ ・・・とデイから聞こえてくるのを想像して笑えてきました。

2018年11月8日木曜日

安曇野の特養死亡事故公判 検察、罰金20万円を求刑

 信州毎日新聞記事

 安曇野市の特別養護老人ホーム「あずみの里」で2013年12月、入居者の女性=当時(85)=がおやつのドーナツを喉に詰まらせ、その後死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた松本市の准看護師山口けさえ被告(58)の論告求刑公判は1日、地裁松本支部(野沢晃一裁判長)であり、検察側は罰金20万円を求刑した。「准看護師としての基本的注意義務に違反し、過失は軽いものではない」とした一方、人員不足など施設の態勢の問題にも遠因があり、「被告のみに非難が課されるものとは言えない」とした。

 公判で山口被告は無罪を主張してきた。明治大法科大学院の大塚裕史教授(刑事過失論)は一般論として、業務上過失致死罪で起訴された事件では「禁固刑の求刑が圧倒的に多く、罰金刑の求刑は多くない」としている。

 検察側は論告で、介護記録などから被告は女性が食事を一度に口に詰め込む癖があると認識しており、窒息は予見できたと主張。事故前におやつの形態が固形食からゼリー状の食べ物に変更されていたことについても確認を怠っており、「注意義務違反があった」とした。

 また、女性が心肺停止となったのは窒息が原因ではないとする弁護側主張に対し、ドーナツは気道に詰まりうる形状をしており、事故直後の窒息に対応した救急処置で一時的に症状が改善したことから「心肺停止の原因は窒息によるものと認められる」とした。

 一方、施設でおやつの形態が一目で分かるようになっていなかったことや、形態の変更が明示的に引き継がれていなかったことなどは酌むべき事情とした。弁護側の最終弁論は12月17日。 
 以上、信州毎日新聞から引用

介護施設内の死亡事故で、罰金刑がついてしまいました。食事形態の変更の確認怠り・詰め込む癖の見逃し・見守り不足と、悪い条件が色々重なってしまったようです。介護職員の人数は適切だったのでしょうか?他の職員は何をしていたのでしょうか?特養ということは、帰宅準備などはないですから、デイサービスよりもバタバタすることはないと思います。しかしおやつの前ということは、丁度午睡から覚めた時間で他のスタッフはトイレ介助でバタバタしていた時間と重なりますね。食事形態や詰め込む癖の見逃しは良くないことですが、あれもやらなきゃこれもやらなきゃと思っていると、スポッと頭から抜けてしまうことも正直あります。目がいくつあっても足りないときがありますが、職員会議などで、立ち位置(死角ができない場所)や、職員同士の声掛け(このフロアを離れます、見守りちょっとお願いしますと)、食事形態を二重チェック、など、なんとか少ない人数でも事故を減らす工夫をしていきたいものです。



2018年11月6日火曜日

認知症の入院患者に身体拘束「やむを得ず」…絶えないトラブル、少ない人員、病院の苦悩

今日のヤフーニュースに、こんな記事がありました。
本当に難しい問題です。転倒させられないから拘束もやむを得ず・・・そんな中で、拘束しない日を実現させた病院があるということでした。その記事はこちら↓

今年4月に始まった美原記念病院の改革では、病院全体の研修会や日々の事例検討会を重ね、拘束を減らした成功事例を集め、共有した。暴れることが多い患者でも、眠っている時間、点滴をしていない時間など、少しずつ拘束を減らすうち、全ての拘束を外したケースもあった。
 現場は、専門研修を受けた院内の認知症ケアチームと緊密に連携した。一人でトイレに行く際の転倒などトラブルや拘束の原因になりやすい排せつのケアも徹底させた。拘束をしている患者については、その必要性を日々評価した。
 15.6%だった患者の拘束率は、9月には1.6%に。事故はほとんど起きず、事故には至らないトラブルも月300件前後で一定している。拘束を減らしても、事故は増えないことが裏づけられた。8月には、3日間、病院全体で全く身体拘束をしない日が実現した。
 当初は不安を抱えていた看護師たちも、仕事に誇りを持つようになった。
 退院を目前に、女性の夫がしみじみと話した。「身体拘束を解かれた妻は、ずっと朗らかだった。体の自由を得ることがこんなに人を変えるなんて」と。
  
ここまで引用です。

うまくいった例ですね。拘束は良くないけど、スタッフが少ない。どこの施設、病院でも抱えている問題です。私もデイに居たときは、目がいくつあっても足りない程でした。ちょっとでも気を抜くと誰かが転倒しそうで、そして誰かが出て行きそうで、いつも気持ちが張り詰めていました。どの利用者さんが昔どんなことに興味があったかを共有して、例えば自転車屋さんだった利用者さんには、自転車のカタログとかお渡しするなどしていました。金銭的に余裕がない施設だったので、先輩スタッフは自腹で利用者さんの興味が湧きそうなものを買ってきてたりしていました。認知症の利用者さん、ご家族、スタッフ、皆が満足する方法。 私はパズルを作りながら、今でも模索しています。

2018年11月5日月曜日

認知症の方の介護

認知症の方のタイプには、色々あります。
徘徊タイプ、物探しタイプ、物隠しタイプ、物盗られタイプ・・・介護している方は、どの人がどのタイプか把握し、タイプに合わせて対応をされているかと思います。私はそんなとき、一緒にその世界へ入りこんでから諭すということをしていました。しかしこれがなかなか難しい。秋なのに、田植えの様子を見にいかなくちゃいけないからと、外に出ようとする方には、自分の頭を田植えの設定に切り替えてから、お話しをしていました。
”息子さんから田植えが全部済んだと連絡があったから、安心してください。”
”もう夕方だから、明日見にいきましょう。”
”雨が降りそうだから、もうちょっと待ちますか。”
などなど・・・
お散歩以外の職員が見ていない時間に、すーっと音も立てずに外に出られては大変です。見つけられなかったら警察沙汰です。出られる職員皆でドキドキしながら用水路などを探しまくるということを、だいたいの施設で経験されているのではないでしょうか。その間、少ない職員でその他の利用者様の安全を施設内で見守らなくてはいけません。こんなときに、パズルや塗り絵などを持ち出して、その他の利用者様に落ち着いて待っていただくことが大事かなと思います。職員のそういったバタバタは、施設内の利用者様は感じとりますので、皆ソワソワしだすんですね(笑)。すると、場合によっては二次的事故に繋がりますので、中の職員さん平静を保って対処しましょう。
利用者様の尊厳を保ちながら、転倒や室外の危険から、少ない職員で安全に見守らなくてはいけない。毎日が精いっぱいのことと思います。
第一線で活躍する介護施設の職員の皆さんを、応援しています。


2018年11月4日日曜日

戦争のお話

こんにちは。イージーピース店長倉島です。
デイサービスのスタッフを退職して、今現在は看護助手をしています。介護の現場は慢性的に人が足りないですね。第一線で活躍している皆様、お疲れ様です。

高齢の患者さん、利用者さんとお話しする機会は過去にも今も沢山ありますが、男性の方は特に、戦争の話をされます。私は不謹慎?なのかも知れませんが、子供の頃から戦争の話を聞くのが好きでした。自分の知らない、想像もつかない体験、そんな世界をお爺さんが沢山知っているので、尊敬していました。

私が小学生のとき、国さんという近所のお爺さんがいて、国さんがうちにお茶を飲みに来るたびに私は戦争の話をおねだりしていました。国さんはいつも、戦争の話を面白く話すのです。”フィリピンに行ってなー、バナナばっかり食っていた。””ニコチン中毒の子供が沢山いて、大人が捨てたタバコを拾って噛んでいた。””マングローブという木なー・・・”こういう話に、うんうんと夢中になって聞いていた小学生の私でした。私の祖父は、習字の先生だったので、重要書類を書く係だったらしく、戦争に行かずに済んだそうです。

そして私は、自分の生まれ故郷宮城県を離れて今、長野県に住んでいますが、長野県のお爺さんたちも、戦争の話をするのです。日本全体で戦争していたのは承知していますが、本当に日本中で戦争していたんだと実感します。そうして、祖母が沢山焼夷弾が落ちてきた話をよくしていたんですけど、長野のおばあちゃんたちも、焼夷弾の話をするのです。

日本全国で戦争・・・もうそんな時代が来ませんようにと祈っています。皆さんのところのお爺さんお婆さんは、どんな体験をしたでしょう。



2018年11月2日金曜日

イージーピース店長倉島です。

 私は2年前まで数年間デイサービスのスタッフをしていました。第一線からは退いてしまいましたが、その時思い描いていた、こんなパズルがあったらいいのにを、どうしても形にしたくて今に至ります。6種と数は少ないですが、できればラインナップを増強していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。